世界一高い126メートル  新国立図書館が開館 24階建て モナス前

 国立図書館が中央ジャカルタのメダン・ムルデカ・スラタン通りの新館に移転し、14日に開館した。地上24階建ての近代的な建物に生まれ変わり、高さ126メートルで世界一高い図書館となった。本や新聞、映像などを含む約364万点の資料を所蔵。高層階からはモナス(独立記念塔)周辺の景色を一望でき、話題を呼びそうだ。

 オープンしたばかりの建物に入ると4階まで吹き抜けのロビーが広がり、壁を銀色の本棚が覆っている。訪れた人たちがここで写真を撮って楽しんでいた。
 初めて利用する場合はエスカレーターで2階へ。住民登録証(KTP)やパスポートなどの身分証を示し、利用者登録する。
 4階には展示用のスペースを設け、食堂ができる予定。7階には視覚障害者向けの点字本などをそろえた。車椅子で本が読めるスペースや回りを気にせずに読書に集中できる個室もある。
 7階にはまた、児童書と子どもが遊べるスペースを兼ね備えた部屋を設け、読み聞かせも行う。8階は視聴覚室で、インドネシア映画やドキュメンタリーなどのDVDを鑑賞できる。日本軍政期に発行された日本語の新聞や雑誌のマイクロフィルムも同階で閲覧できる。
 23階には日本を含む外国書も並ぶ。最上階の24階には展望テラス付きの「エグゼクティブ・ラウンジ」を設けた。各階に机やソファ席もあり、ゆっくりと読書や調べ物ができそうだ。
 国立図書館は電子化の取り組みも進めてきた。昨年8月には、アプリ「iPusnas」もリリースされ、同館が所蔵する電子書籍をスマートホンから閲覧できるようになった。
 サレンバ通りにあった旧図書館は1980年に建てられた。6月には旧館を閉め、移転作業を進めてきた。
 新図書館は地下3階・地上24階建てで高さ126.3メートル、延べ床面積は約5万平方メートル。省エネルギーにこだわり、建設費は4652億ルピアをかけた。
 14日、開館式に臨んだジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領は「この国立図書館は世界一高い図書館になった」と強調した。また、各教育機関から専門誌などを集め、国立図書館に所蔵するよう研究技術・高等教育省に指示した。今後も資料や蔵書の充実を図る。
 祝日が休館で、開館時間は平日が午前8時半〜午後6時、土日が午前9時〜午後6時。10月中旬まで閉館は午後4時。14日現在、整理中の資料や蔵書が多く、閲覧できない本もある。(木村綾、写真も)

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