スタートアップに投資 商談会を初開催 ジェトロと通信情報省 (2017年09月13日)

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 日本貿易振興機構(ジェトロ)と通信情報省は12日、中央ジャカルタのホテル、アヤナ・ミッドプラザで国内のスタートアップ企業と日本の投資企業のマッチングイベントを初開催した。参加した現地企業45社は、日系商社とベンチャーキャピタル(VC)計13社との1対1の商談会で、投資実現に向けてアピールした。

 ルディアンタラ通信情報相は冒頭のあいさつで、「生産人口ボーナスは2034年ごろまで続く。政府は新しい経済や観光地域の開発に注力、国内総生産(GDP)の約25%に当たる物流の円滑化やインターネットの安定・高速化などインフラ整備を進めている」と強調した。
 ジェトロ・ジャカルタ事務所の春日原大樹所長は「特にEC(電子商取引)やフィンテック(金融・IT)、IoT(モノのインターネット)、オンライン配車サービスの成長が著しい」と指摘した。
 基調講演では、地場系配車アプリのゴジェック、ECのトコペディアなどの幹部が、事業立ち上げ時のエピソードなどを披露。「世界で最もデジタル産業の成長が早い国」「ミッシングミドル(伝統的な金融機関へのアクセスがない中小企業)への投資が成長の鍵」などのポイントを挙げた。
 ジャカルタ特別州内400社が登録する個人・企業向けのオンライン物流会社カーゴ・オンライン・システムを15年に立ち上げたヨディ・アディティヤ(31)さんは「1日50〜60件のオーダーがあるが、その半分しか受けられていない」と、提携企業の拡大に向けて参加。「好反応を得られたが、目当ての商社と話せなかった。物流に関して言えば、国内のトラックのシェアは日系が90%。日系保険会社の物流保険など、多くのメリットがある」と日本からの投資を期待した。
 産地直送のランチケータリングのベリーキッチン・コムは首都圏全域へのサービス拡大を目指す。創設者のシンディア・トゥンガラさん(32)は「初めてマッチングイベントに参加した。フォローアップも期待したい」と語った。
 ECなど7社と商談した日系商社の担当者は「ゴジェックなどもあるが、東南アジア諸国連合(ASEAN)で見ると競合のグラブが強く、国内を飛び出して成長するとは考えにくい。ローカルニーズを取り入れた興味深い技術もあり、マーケットとして見てもいい時期なのでは」と話す。
 トコペディアに出資するサイバーエージェント・ベンチャーズ・インドネシアのスティーブン・ファナダ・エクゼクティブ・ダイレクターは「事業に沿った企業を、事前に選定してマッチングさせている。他のイベントと違い、実績がある企業が多いのも魅力」と振り返った。
 同種のイベントは4月に東京、7月にタイで開催され、インドネシアが3カ国目。11月にフィリピン、12月にマレーシア、18年以降にベトナムなどでも開かれる予定。
 ジェトロは、日ASEAN新産業創出実証事業の候補事業を募集している。10月13日までに現地のスタートアップ企業と連携して応募し、審査を通過すれば期間限定で事業化される。(中島昭浩、写真も)

スタートアップ企業が熱いプレゼンテーションを繰り広げた商談会
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