日イの歌をアレンジ ミュージックビデオを 動画投稿サイトで公開 「かおりんとう」

 ジャカルタ在住の日本人ジャズシンガー向香織さんと日本人ギターデュオ「かりんとう」がこのほど、「かおりんとう」としてコラボレーションし、日イの歌をアレンジしたミュージックビデオを動画投稿・視聴ウェブサイト、ユーチューブで公開した。

 ミュージックビデオは、「ドラえもんのうた」をインドネシア語でボサノバに、音楽家イスマイル・マルズキ(1914〜58年)の「ジュウィタ・マラム」をジャズファンクにそれぞれアレンジした曲。
 2016年にミニカバーアルバム「Dreaming」を発売するなど、東京とジャカルタで音楽活動を続けている向さんは「世界中の多くの人に聴いてもらい、日イ両国の音楽のすばらしさを知るきっかけにしてほしい」と話す。最も苦労したのはインドネシア語の発音で、インドネシア人歌手から指導を受けたという。
 「インドネシアの古典音楽からポップスまでさまざまな曲に触れる中で共通して感じるのは、国民性にも似たゆったりとした寛容さがあり、心と体がリラックスしていくような感覚になる」という向さん。
 ギター2本、12本の弦だけで演奏する「かりんとう」の音楽は、打楽器を使わず弦楽器だけでリズムを生み出していくインドネシアの大衆歌謡クロンチョンにも通ずると思い、今回のコラボレーションが決まったという。
 「ジュウィタ・マラム」を選んだ理由は、日本人にも耳なじみが良い美しいメロディーで、インドネシアのライブでは客が一緒に歌って盛り上がるため。「ドラえもんのうた」は、インドネシアで子どもから大人まで受け入れられ、かりんとうのムーチョさんにとっては、幼少期にブルガリアに住んでいたころ、慣れない異国で同アニメを見るのが唯一の楽しみで思い出深かったこともあり、選んだという。
 「ドラえもんのうた」をアレンジしたムーチョさんは「おしゃれな雰囲気の中に、親しみやすい可愛いらしさを残したボサノバのアレンジを心掛けた」。「ジュウィタ・マラム」をジャズファンクにアレンジしたかりんとうのイワチャンさんは、「原曲の持つ上品さを残しつつ、16ビートだがゆったりとした気品を表現した。ジャズファンクとして、とても良いバランスになった」と話した。
 今後もコラボレーションを展開していく予定で、最終的にはインドネシア人アーティストが参加したコンセプトアルバムを作成したいという。動画はhttps://youtu.be/sobnZ6SlxtYとhttps://youtu.be/Qyfvx7NSOh8で。(毛利春香)

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