オバマ氏と談笑 大統領、2年ぶりの再会
ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領は30日、西ジャワ州ボゴール市のイスタナ(大統領宮殿)ボゴールで、23日から来イ中のバラク・オバマ前米大統領と面会した。両氏が顔を合わせるのは、2015年10月、米ワシントンのホワイトハウスでの首脳会談以来、約2年ぶり。
ジョコウィ大統領は、伝統衣装クバヤに身を包んだイリアナ夫人、次男カエサン・パングラップさんとともに、グレーのシャツに黒のパンツ姿のオバマ氏を出迎えた。大統領自らゴルフカートを運転し敷地内を案内。ボゴール植物園まで徒歩で移動し、グランド・ガーデン・カフェで談笑した。
カフェの店員によると、オバマ氏が大統領在任中の10年に来イした際、ユドヨノ前大統領との晩さん会で振る舞われた好物のサテなどを楽しみながら、両氏は親しげに英語で話していた。
オバマ氏は店員にも気さくに話し掛け「バッソ(肉団子)が好き。エス・クラパ(ココナツジュース)もおいしかった」と喜んだという。45分間の滞在予定を約1時間に延長し、クエ・マンコック(カップケーキ)などの菓子にも舌鼓を打った。
その後、中央ジャカルタ・メンテンへ移動。7月1日に開かれる第4回ディアスポラ会議のスポンサーのエラン・マコタ・テクノロギー社(エムテック)オーナー、エディ・クスナディ氏宅で夕食を共にした。
警察と国軍は、オバマ氏の宿泊先のマンダリン・オリエンタル・ホテルからメンテン周辺にかけて約400人を配備し警戒態勢を敷いた。午後6時55分、メディア関係者約30人が注目する中、警察に先導されて在インドネシア米国大使館の車両からエディさん宅に到着。見物人の姿はほとんどなく、混乱はなかった。
報道を見て家族と友人4人と見物に来たという近隣住民のキタさん(58)は、幼少期にメンテン国立第1小学校に通っていたオバマ氏に親しみを感じると言い、「一目見ようと来てみた。10年の来イではメンテンに来る余裕はなかったが、今回の休暇で来てくれてうれしい」と語った。
オバマ氏は1日、南ジャカルタのショッピングモール、コタ・カサブランカで開かれる第4回ディアスポラ会議で基調講演する。2日にジャカルタを出発し、ソウルに向かう予定。(中島昭浩、2面に関連)