ブラジル料理店オープン 「未知の領域への挑戦」 中央ジャカルタ
飲食店経営アジア・プレミア・ジャヤフード(本社・中央ジャカルタ)は10日、中央ジャカルタのパビリオンアパートメント内にブラジル料理店「トゥッカーノ」をソフトオープンした。同社は日本やインドネシア、シンガポールなどで飲食店を展開するPJパートナーズと地場企業の合弁。石黒裕司取締役によると、ジャカルタには有名ブラジル料理店はなく「未知の領域への挑戦だが、チャンスだと思った」という。
アピールポイントは牛肉と鶏肉を鉄串で刺し通し、塩やスパイスをふって炭火でじっくり焼く名物料理のシュラスコ。さらには、鶏肉とオクラを煮込んだブラジル料理「フランゴ・コン・キアーボ」やデザート、サラダを含めた30種類のビュッフェだという。
価格は、肉料理がメーンのランチが9万8千ルピアから。ディナーは2時間制限のビュッフェで32万8千ルピアから。15万ルピアでビールの飲み放題プランも選択できる。週末・休日の料金設定は異なる。
中間層以上が対象だが、豚肉料理ではないため、インドネシア人、中華系、日本人など幅広い客層の来店が期待できるという。週末から休日にかけて1日の来客250人、平日は150人程度の来客を見込む。
石黒取締役によると、オーストラリア産牛肉とインドネシア産の鶏肉を使用し、食材には化学調味料を一切使わないことがモットーという。
ブラジル料理をインドネシアで展開するに当たっては、試食会を何度も開き、インドネシア人に受け入れられるような甘辛いソースも取り入れた。
新しいレストランのオープン時はスタッフのオペレーションが課題となるが「飲食店勤務経験者を集め、ブラジル人シェフによる研修を行った。肉の性質や焼き方なども身についてきた。店舗運営のノウハウについては東京のトゥッカーノの動画などを見て学んだ」と語る。
シェフを務めるブラジル人のカレッタさんは「(商業施設の)シティウオークやアパートも近く、(開店から)日本人が何人も来てくれた。今後も多くの人にブラジルのテイストを楽しんでほしい」と話す。
■北海道酒場もオープン
アジア・プレミア・ジャヤフードは同店と隣接する敷地内に日本料理店「北海道酒場」を14日にオープンする。日本のそば粉を取り寄せ、手打ちそばを提供する。サケやいくらなど海産物の豊富なラインナップを予定している。日本酒や焼酎を約30種類そろえ、個室や炭火焼きの実演スペースも用意する。
石黒取締役は「(昼時だけでなく)夜も定食を提供する。さまざまなお客さまに日本の味を楽しんでいただきたい」と話した。(平野慧、写真も)