踏切の一時閉鎖始まる 事故防止と渋滞緩和図る ジャカルタ内14カ所対象
ジャカルタ特別州内で7日、国鉄の踏切14カ所を順次閉鎖する試みが始まった。一定期間閉鎖し、事故防止や渋滞緩和にどの程度効果があるかどうかを確認する。
踏切14カ所は、事故が多発したり、渋滞の原因になっていることを理由に、特別州側が運輸省に閉鎖を提案した19カ所の一部。
7日午前9時から閉鎖されたのは、中央ジャカルタ区プジョンポンガン通りと南ジャカルタ区TBシマトゥパン通りにある踏切各1カ所。遮断桿(しゃだんかん)が下りっぱなしになり、ひもで固定された障害物が踏切前に並べられたが、遮断桿をくぐって徒歩で渡る人の姿も多く見られた。
閉鎖前、プジョポンガン通りには、中央ジャカルタのタムリン方面と、南ジャカルタ・クバヨラン・ラマ方面へ向かう車線の踏切があり、朝夕のラッシュ時は周辺で大渋滞が起きていた。7日からはクバヨラン・ラマ方面へ向かう踏切が閉鎖され、一方通行となった。
同踏切近くに自宅があり、踏切が見えるワルン(屋台)で働くジュネディさん(40)は「今のところ(閉鎖後も)踏切が閉まるたびに渋滞するものの、以前のように長い列ができることはなかった」と一定の効果を認めた。
一方で「多くの人が利用していた道が通れなくなったことで、周辺の道で渋滞が発生し、根本的な解決にはならない」と話した。
閉鎖は、プジョポンガン通りが5月4日、シマトゥパン通りは4月17日までそれぞれ続く。
運輸省鉄道総局によると、4月20〜27日には、南ジャカルタ区パサール・ミング通りと東ジャカルタ区ポンドック・コピにある踏切1カ所ずつが閉鎖される予定。同局は今後、残り10カ所の踏切も順次、一時閉鎖するが、具体的な日程は未定という。(毛利春香、写真も)