4600サイトに侵入 ハッカー4人組逮捕 被害額は40億ルピア超 主犯格は19歳
国家警察はこのほど、国内外の4600サイトに不正侵入したとして、19〜27歳の男性4人組をサイバー犯罪法違反容疑で逮捕した。ハッキング対象は、国家警察などの政府系サイトや航空、乗車券の予約・販売サイトなどで、被害額は判明分だけで約40億ルピアを上回っている。地元メディアが5日、報じた。
主犯格とされる19歳の男性は、ジャカルタ特別州内の中学校を卒業後、インターネットを通じ独学でハッキング技術を習得したという。3月29日、同特別州内で逮捕された。
共犯者の3人は19歳2人と27歳の大学生で、東カリマンタン州バリックパパン市で逮捕された。主犯格の男性とは、会員制交流サイトのフェイスブック(FB)で知り合ったという。
調べでは、4人は2016年10月11〜27日、航空、乗車券などの予約・販売サイト「チケット・ドットコム」にハッキングをかけ、格安航空シティ・リンクの発券システムから予約コードを不正に取得。FB上にでっち上げた航空券購入代行サイトを介して、予約コードを購入希望者にメール送信し、その代金など少なくとも40億ルピアをだまし取った疑い。4人は予約やメール送信など、役割を分担していたという。
チケット・ドットコムを運営するグローバル・ネットワーキングが同年11月、「シティ・リンクのサーバーに不正アクセスがあった」と通報したことから、国家警察の内偵が始まった。
4人が逮捕された民家からは携帯電話7台とノート型パソコン2台、住民登録証(KTP)2枚、オートバイ2台などが押収された。現金自動預払機(ATM)カードなどで割り出された3銀行口座には、計2億1200万ルピアが預金されていた。
主犯格の男性は事情聴取に対し「個人的に稼いだのは約6億ルピア。(海外メーカー製の)オートバイを買った」と供述している。(中島昭浩)