ジブリがやってくる 世界最大、8月に展示会 来月から45カ所で 映画22本、1年間上映
インドネシアにジブリがやってくる――。8月10日〜9月17日、南ジャカルタのスディルマン・セントラル・ビジネス地区のリッツカールトン・ホテルで、日本のスタジオジブリ作品を展示する「ザ・ワールド・オブ・ジブリ・ジャカルタ(大ジブリ展)」が開かれる。日本や台湾での展示会と比べても世界最大規模となり、東南アジア開催は初めて。4月1日からは、全国主要都市の45映画館で22作品が公式上映される。
展示会場は同ホテルのボウルルーム3部屋を使用。会場は約7200平方メートル、展示スペースは約5千平方メートル。2016年の日本の六本木ヒルズや台湾での展示会は千〜1200平方メートルだった。
展示内容は、「千と千尋の神隠し」(2001年)の主人公千尋が働くことになる湯屋、「風の谷のナウシカ」(1984年)に登場するオームなどの模型約13点や作画工程の解説、宮崎駿監督が描いた原画などを予定。模型は高さ7メートルのものもあるという。展示場外でバティックなどの特製グッズも販売する。
ジブリの22作品は、全国のシネマ21の映画館45カ所で、4月1日から来年3月まで1年間にわたり公式上映される。これまで単発の上映などで、定期的に上映されることはなく、違法ダウンロードや海賊版でしかジブリ作品を見る機会はなかった。
展示会を主催し、映画を配給する、地場系映画制作カニンガ・ピクチャーズのウィラワティ最高経営責任者(CEO)は、30日の発表会見で「ジブリを知ってもらいたい」と強調した。協賛する丸紅インドネシア福田知史社長の紹介で、スタジオジブリの鈴木敏夫代表取締役プロデューサーに展示会開催と映画上映を打診。鈴木プロデューサーは会見で「彼女に言われたら断れない」とその熱意を表現した。
スタジオジブリとは1984年以来の付き合いという、同じく協賛の博報堂DYメディアパートナーズ、桜井徹哉常務は「ジブリ作品と日本の風景を合わせたテレビ番組の企画も制作予定」と明かした。
展示会のチケットは1人1枚25万〜30万ルピア、映画は同4〜6万ルピアを予定。オンライン販売も実施している。(中島昭浩、写真も)