地理空間技術活用を 日本版GPSを紹介 アジア太平洋セミナー

 人工衛星から得られる測位データの活用など、宇宙・地理空間技術分野における日本とインドネシアの協力可能性を議論する「第12回アジア太平洋セミナー」が20日、中央ジャカルタのスルタンホテルで開かれた。人工衛星による測位は防災や測量に活用でき、インドネシアでも森林火災や渋滞対策などへの応用が期待される分野。セミナーには両国の有識者ら約15人が登壇し、議論を交わした。

 前総務相で、地理空間情報の活用推進に取り組む新藤義孝・衆院議員が来イし、準天頂衛星を使った「みちびき」と呼ばれる日本版GPS(全地球測位システム)を紹介した。シンガポールでは、「みちびき」の測位データによって交通情報を管理する、電子道路課金(ERP)システムを導入して渋滞緩和に役立てたことなど、海外での活用事例も示した。
 冒頭にあいさつした谷崎泰明・駐インドネシア日本大使は「ジャワ島とジャワ島以外の島との経済格差是正は、現政権の重点項目の一つ。1万数千に上る島々とどのように連携するかは大きな課題で、準天頂衛星や地理空間技術の活用は、極めて重要な協力になり得る」と強調した。
 ラフマット・ゴーベル日本担当特使は、1962年にインドネシアで初開催されたアジア大会に合わせ、同特使の父、故モハマド・ゴーベル氏が松下電器産業の創業者、故・松下幸之助氏と技術協力してテレビを作ったことに触れ、「来年開催されるアジア大会に向け、近代的な技術での協力を期待したい」と述べた。
 セミナーは公益財団法人の国際研修交流協会が主催。エネルギー・環境分野の協力についても話し合われた。(木村綾、写真も)

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