国産航空機 開発着手へ 双発プロペラ機R—80 ハビビ氏の長男が推進

  航空機メーカー、レギオ・アビアシ・インダストリが中心になって進めている国家プロジェクト、国産小型航空機「R—80」(80人乗り)の開発が年内に始まる。4年間で開発、製造を終え、2021年の初飛行を目指す。同社を経営するハビビ元大統領の長男イルハム・ハビビ氏が15日、発表した。 
 R—80は、双発のプロペラ機で、航続距離は約500キロ。投資額は10億ドルで、投資家、金融市場、ファンドなどから追加資金を調達する。 
 一部のパーツ製造や生産の初期段階は西ジャワ州バンドンで進め、機体の組み立て作業は西ジャワ州クルタジャティに建設される予定の新工場で行う。既に建設用地の7割を確保済みで、残りの取得を急ぐ。 
 イルハム氏によると、これまで基本設計に携わった専門家、エンジニアは70人以上で、全員インドネシア人という。 
 同氏は「航空機に使う特殊なアルミニウムは日本や米国、フランスなどから購入する必要がある」としながら、「インドネシアの航空宇宙産業は40年以上にわたって育成されてきた。設計や製造、マーケティングも含めて人材は不足していない」と自信を見せる。 
 長年、日本の政府開発援助(ODA)案件で運輸省航空総局などで仕事を行った、インドネシアの航空事情に詳しい伊佐田剛さん(75)は、インドネシア単独での国産航空機製造を「スハルト政権崩壊後の混乱で実現できなかったが、ハビビ元大統領時代からの悲願」と表現。 
 昨年国営大手ラクヤット・インドネシア銀行(BRI)が自前の通信衛星「BRIサット」を打ち上げたことなどとあわせて、一連の官民協力しての技術開発は「インドネシアが自力で技術開発をやるという意志の表れだと思う」と話した。(平野慧)

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