幼児暴行、殺害で死刑 地裁判決 計画的かつ残虐な犯行
2歳の幼児を性的暴行し殺害したとして、計画殺人罪や児童保護法違反の強姦(ごうかん)罪に問われたブディアンシャ・ビン・アンダ被告(29)の判決公判で、西ジャワ州ボゴール県チビノン地裁は19日、死刑判決(求刑・終身刑)を言い渡した。日刊紙コンパスなどが報じた。
裁判官は極刑を言い渡した理由に、計画的で残虐性の高い犯行で、被告に反省の態度が見られないことを挙げた。
判決によると、ブディアンシャ被告は2016年5月8日、チビノン郡内の自宅に近隣に住む幼児を連れ込み、性的暴行を加えた後、毛布で幼児の首を絞めて顔に枕をかぶせるなどして殺害。遺体を毛布にくるみ、自宅のクロゼットに遺棄した。
その後、幼児の母親らが被告宅を訪れて幼児の行方を尋ねたが、被告は幼児はいない、と答えたという。
被告は翌9日に逮捕され、自宅からは幼児の遺体が見つかった。
この事件の1カ月前、16年4月にはスマトラ島ブンクル州で14歳の女子中学生が集団で性的暴行、殺害される事件があり、性犯罪者への厳罰化を訴える声が国内で噴出。ジョコウィ大統領は同年5月、児童保護法の一部条項改正案を提出。同年10月、改正案は国会で可決され、児童を殺害したり、重傷を負わせたり精神障害を与えた性暴力の犯罪者に対し、死刑や化学的去勢を科すことが定められた。(木村綾)