アイススケート場に観覧車 イオン2号店 第3四半期に開業 2期目開発で11万平方メートル
イオンモール・インドネシアは10日、東ジャカルタ・チャクンの複合開発地域「ジャカルタ・ガーデンシティ(JGC)」で建設中の2号店の上棟式を開き、出席した岡崎龍馬社長がことし第3四半期(7〜9月)中に開業するめどが立ったと明らかにした。
2号店の開発コンセプトは「食とエンターテインメント」。国内最大規模のアイススケート場に加え、屋上には国内モールでは珍しい観覧車を設置。両施設とも日系企業が運営する。
入居予定の飲食店舗名はまだ非公表だが、店舗数はBSDシティにあるイオンモールより増やす。
総賃貸面積は6万平方メートルで、BSDシティのイオンモール(同7万7千平方メートル)に比べやや小さいが、イオンモール・インドネシアの岡崎龍馬社長は「(1期目だけでは)大きさの面で近隣モールに見劣りするが、2期目ありきの計画だ」と語り、3〜5年以内に同モールに隣接した場所に2期目を開発する方針を明らかにした。
2期目が完成することで総賃貸面積は11万平方メートルに達し、国内有数の規模となる。岡崎社長は「1期目は食とエンターテインメント。2期目でファッションなどの店舗を充実させる」と計画を示した。
2号店建設予定地のある複合開発地域の都市開発を手がけるのは、国内不動産会社のモデルンランド・リアリティ。2010年に同地域の開発を始め、計370ヘクタールを開発中。居住施設のほかにオフィスや病院、学校を建設する。
イオン予定地周辺はまだ未開発の土地が目立つが、16年10月に国内最大規模の複合企業、アストラ・インターナショナルなどが同地域に東京ドーム15個分に相当する商業施設の開発計画を発表した。有名家具販売大手の進出も確定しており、イオンを皮切りに同地区の開発が加速している。
■「アジアナンバー1」
2人で取材に応じたイオンモール・インドネシアの岡崎龍馬社長とイオン・インドネシアの菓子豊文社長。
「将来的に1店舗ごとの年間売上高が100億円を超え、5年後にアジアナンバー1の国になれる可能性を秘めている」と声をそろえる。
そのために、2号店は挑戦した店舗と強調する。1号店の手応えを2号店に積極的に取り入れる。
その一つが直営店と専門店の垣根を取り払い、モールとスーパーの融合を図る内装だ。「日本のモールでは絶対できない取り組みを多く取り入れていく」。飲食スペースを融合させることで、相乗効果を見込む。
今後の計画については、18年末をめどに西ジャワ州ボゴール県「スントゥールシティ」に開業予定の3号店を筆頭に、19年ごろまでに5号店まで開業させたい意向。「総賃貸面積1万平方メートルほどの小規模モールやジャワ島外への出店も計画している」(岡崎社長)と今後の展望を語った。(佐藤拓也、写真も)