剣道範士の藤原さん来イ JJSなどで合同稽古
ジャカルタ剣友会(南浩一郎会長)とインドネシア剣道協会(マーセル・ウスマン会長)は24日、バンテン州南タンゲランのジャカルタ日本人学校(JJS)体育館で、初来イした剣道の第一人者、藤原崇郎・範士八段(70)とともに合同稽古を行った。23日には西ジャワ州チアンジュール県のプンチャック求道館剣道場(目黒雅男館長)でも稽古や形の指導が行われ、両日で100人以上が汗を流した。
藤原範士は、中国、台湾、香港にはこれまで何度か訪問しているが、東南アジア諸国連合(ASEAN)ではインドネシアが初めて。
藤原範士は長崎県五島市出身。国士舘大学卒業後、教職を務めながら日本だけでなく世界でも剣道の指導にあたり、剣道普及に貢献した。2012年の世界選手権では日本代表総監督として男女個人、団体の4部門を制覇した。現在は広島県学校剣道連盟会長、中・四国学生剣道連盟会長を務めている。
両日の稽古には、インドネシアの剣士約50人が参加した。藤原範士はインドネシアの剣道について「皆基本がしっかりしており、日本の先生方の指導の良さがうかがえ、稽古に真剣に取り組んでいる」と高く評価した。また、剣道について「良いも悪いも全て自分の責任。常に努力し内省の心を忘れず、勝負が全てではなく、相手と共に自分も学び、打って打たれて互いに成長するスポーツ」と話した。
1998年からインドネシアで剣道を指導している目黒師範(教士七段)は「藤原範士は崇高な人格者。全日本剣道東西対抗大将戦の試合で決めた2本の面は今も記憶に残る」と述ベた。
また、ジャカルタ剣友会の南会長(錬士七段)は「本当に正しい日本剣道の形を教えていただいた。こういう機会はなかなかない」と話した。インドネシア剣道協会のマーセル会長(四段)は「日本一の剣道の先生に来訪いただき、光栄至極。会う前は怖いイメージだったが、優しい先生だった」と話していた。(濱田雄二、写真も)