「自信持って海域守れ」 地元紙報道 中国の対応批判

 国連海洋法条約に基づきオランダ・ハーグの仲裁裁判所がフィリピンの提訴を認めたことに対し、インドネシアの主要紙は連日取り上げ、ナトゥナ諸島をめぐる中国の対応を批判する社説や政府の対応を指摘する内容を報じた。日刊紙コンパスと英字紙ジャカルタポストは2日連続で南シナ海の話題を1面で報じ、関心の高さをうかがわせた。
 コンパスは14日付の1面とオピニオン面で、慶応大学で学んだ経歴のあるインドネシア大学のヒクマハント・ジュワナ教授(国際法)が、「インドネシアは裁判所の判断を歓迎しなければならない」と指摘。同氏は今回の仲裁裁判で国連海洋法条約上、中国が主張する南シナ海のほぼ全体を囲う「九段線」が否定されたことに触れ、「法的根拠のない中国の行為に対し、インドネシアは自信を持って自国の海域を守るべきだ」とした。さらに今後の政府の対応として、「仲裁裁判所の判断を支持する声明を早急に出す必要がある」と述べ、「国際法の下、中国と対話を進めていく姿勢が求められる」と続けた。
 日刊紙コラン・テンポは14日付の社説で「中国は南シナ海をめぐる傲慢な対応を改めなければならない。中国は(裁判の結果を)人工島の造成を取り止める、良い機会と受け止めるべきだ」とした。さらにハッサン・ウィラユダ元外相の発言を引用し、「ナトゥナ諸島をめぐっては、より強い対応で臨む必要がある」と指摘した。(佐藤拓也)

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