「私の大統領」を集大成 ジョコウィ氏ポスターが本に
ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領の支援団体「セクナス・ジョコウィ」が、2014年の大統領選挙中の5〜7月に開催した、ジョコウィ氏をテーマにしたポスターのデザインコンテスト参加作品をまとめ、「#プレシデンク・ジョコウィ(ジョコウィさんは私の大統領)」を発売した。
チェック柄のシャツを着たジョコウィ、黒いペチ(帽子)をかぶったジョコウィ、階段を上るジョコウィ、ヘルメット姿のジョコウィ、掃除をするジョコウィ、給仕をするジョコウィ、クワを持つジョコウィ、拳を突き出すジョコウィ、ピースサインするジョコウィ、そして人差し指と小指を立てて呼びかけるジョコウィ……ありとあらゆるジョコウィ氏の姿が描かれ、537点が掲載されている。
ジョコウィ氏は大工の息子に生まれ、エリートでも軍人でもない初めての大統領候補。ポスターコンテストは過去の大統領選挙で一度も行われたことがなかったが、14年4月からわずか1カ月の募集期間にもかかわらず、一般、大学生、高校生以下の3カテゴリーの応募は計723点に上った。もっとも市民に近い新しい指導者誕生への期待がうかがえる。
セクナス・ジョコウィ事務局長を務めるオスマル・タンジュンさん(52)が本に込めた思いを語る。「私たちは大統領選を控え、国民を勇気づけるとともに、新しい大統領が誕生する場面を多くの人に見せたかった」。コンテスト終了後、参加作品はフェイスブックやツイッターなどで広まった。
お気に入りのポスターは、ジョコウィ氏の写真を壁にかける女児を描いた「偉大なインドネシアのために」とジョコウィ氏が階段を上る姿を描いた「ジョコウェイ」。「これらは誠実で、清く、単純明快で大胆なリーダー、ジョコウィ氏への私たちの期待を表現している」とオスマルさんは話す。
大統領就任から1年以上が経過した現状について、「学生たちがポスターに描いた希望のすべては実現されてはいないが、福祉関連の公約の約4割は達成している」とオスマルさん。「ジョコウィ大統領はいつも人々の側にいるよ」と笑った。
本はA4サイズのハードカバーで全238ページ。税込み30万ルピア。約2カ月後には英語版が発売される。問い合わせはセクナス・ジョコウィのアストリさん(携帯0856・5945・5553、メールseknasjokowipusat@gmail.com)まで。(ポスターの写真はいずれも「#プレシデンク・ジョコウィ」から)(中島昭浩、写真も)