初のF1参戦決定 英マノー リオ・ハリヤントさん
レーサーのリオ・ハリヤントさん(23)が18日、モータースポーツの最高峰フォーミュラ1(F1)に参戦することが決まった。同日、英レーシングチーム「マノー・レーシング」がセカンドドライバーとして契約したことを発表。インドネシア人初のF1ドライバーが誕生した。
ハリヤントさんは知らせを受け、マノーについて「野心的なプランと刺激的なビジョンを持ったチーム。彼らのマシンは素晴らしい。運転するのが待ち遠しい」と喜びを爆発させた。支援者に対しても「今後も全力で頑張る。初のドライバーとしてだけでなく、実績を残したい」と語り、感謝を述べた。
同チームオーナーのステファン・フィッツパトリック氏は「レースでの粘り強さや昨年彼がGP2で見せたパフォーマンスには強い印象を受けた。ことしのセカンドドライバーとして発表できて光栄」と歓迎した。
レースには2人のドライバーが必要で、マノーは今月10日、メルセデスから支援を受けるドイツ人ドライバー、パスカル・ウェーレインさん(21)との契約を発表。しかし、セカンドドライバーは決まっていなかった。
ハリヤントさんは22日から4日間、スペイン・バルセロナで今季最初の二つのプレシーズンテストに参加。3月17日からオーストラリア・メルボルンで開催されることしの開幕戦「F1オーストラリアグランプリ(3月20日決勝戦)」でデビューする。
■持参金は未定
ただ、ハリヤントさんはこれまでマノーが提示していた、参戦に必要な持参金1500万ユーロを、スポンサーから用意できていない。前払いの300万ユーロの支払期限も2度延期している。これまでに国営石油プルタミナから520万ユーロ、青年スポーツ省からは1000億ルピア(約670万ユーロ)の出資が予定されているが、支払いは済んでいない。
ハリヤントさんと残り1席を争っていた別のレーサー2人は持参金を用意していたが、マノーはハリヤントさんへの政府支援に期待し、候補から外したとの報道もあり、今後も混乱が予想される。(中島昭浩)