アニソン歌い 世界の舞台へ FLOW イで初ライブ
アニメ「NARUTO―ナルト―」の主題歌でインドネシアでも知られている5人組ロックバンドFLOW(フロウ)。先月ジャカルタであったアニメ・フェスティバル・アジア・インドネシア(AFA・ID)に出演し、インドネシアでの初ライブは多くのファンで熱気にあふれた。アニメソング(アニソン)で世界に羽ばたいた5人に手応えを聞いた。
ボーカルのKEIGO(ケイゴ)さんは「最初からファンの皆さんが大合唱し、びっくりした」。同じくボーカルのKOHSHI(コウシ)さんも「インドネシアのファンはライブの楽しみ方を知っている。そして一体感があった」と語った。
25日に出演したライブは、2010年の「Sign」からスタートし、新曲「虹の空」など全9曲を披露。インドネシアのファンに向け力強く歌い上げ、会場を沸かせた。
ライブ定番曲でAFA・IDでも披露した「GO!!!」は、04年にリリース。同年、「ナルト」の主題歌に起用され、グループにとって初めてのアニメタイアップソングになった。この曲をきっかけに、ナルトのテーマソングを10年以上にわたり5曲歌ってきた。そのほかのアニメでも、主題歌を請け負った作品が日本を越えて人気になると、フロウ自身の音楽を愛する若者ファンが増え、海外からアニメイベントなどへの出演の声がかかるようになったという。
ギターのTAKE(タケ)さんは「アニメとの出会いがなければ、成し得なかったことがたくさんあった。バンドの可能性、音楽の可能性を広げてくれた」とアニソンとの出会いをかみしめる。
AFA・IDのライブを見に来た男子大学生リズキ・ザカリアさん(18)は「ナルトがきっかけでフロウのファンになった。パソコン画面から飛び出してきたような迫力だった。今夜は眠れない」と生の歌声に興奮を隠せなかった。
ケイゴさんは「アニソンを通じてフロウのことを知った皆さんには、ライブの醍醐味(だいごみ)を感じてほしかった。必ずインドネシアに戻ってきたい。次はワンマンライブを」と次なる目標を掲げた。(山本康行、写真も)