手でボール打ち合い国際交流 タスポニー大会 ジョクジャで112人
ジョクジャカルタ特別州の国立第1中学校体育館で8月30日、第11回「国際交流タスポニートーナメント」(インドネシア・タスポニー協会主催)が開かれた。タスポニーは1981年に名古屋市で誕生したスポーツで、テニスに似たルールでスポンジボールを手で打ち合う。老若男女が気軽に楽しめる健康づくりとして国際的に広まりつつあり、大会にはインドネシア、日本、香港、フィリピンから選手計112人が集い交流を深めた。
基本ルールはテニスとほぼ同じ。テニスボールの代わりに直径17センチ、重さ約50グラムのスポンジボールを、縦8メートル、横4メートルのコート内で打ち合う。ネットとスポンジボールがあれば、安全で十分な運動ができるのが特徴。
2010年のバリ大会(第6回)に続き、インドネシア開催は2回目。インドネシア80人、日本8人、フィリピン17人、香港7人と4カ国・地域の選手が出場した。シングルスは男子と女子。ダブルスは、男子と女子でそれぞれジュニアとシニアに別れたほか、男女混合でも競われ、計七つのカテゴリーでトーナメント方式で行われた。国籍を超えてペアを作るチームもあった。
香港勢が活躍し、男子と女子のシングルス、男子と女子のダブルスのジュニア、混合ダブルスで優勝。女子ダブルスのシニアは日本代表が、男子ダブルスのシニアでは日本とフィリピンの混成ペアが優勝に輝いた。開催国のインドネシア勢は、男子ダブルスのジュニアと女子ダブルスのジュニアとシニアで準優勝に入るなど健闘した。
■小学校で普及活動
日本タスポニー協会認定指導員の槐島(げじま)はま子さんは大会の運営を支援した。インドネシアでは競技人口が少なく、認知度は低い。槐島さんは南ジャカルタ区マンパンの小学校でボランティア教師を務め、体育の授業でタスポニーを導入するなど、ジャカルタでの普及活動を続けている。2004年には、インドネシア・タスポニー協会が設立され、大学教授や企業社長を務めるテキシン・シライット氏が会長に就任した。インドネシアでは専用ボールが不足しているため、競技のために日本からのボール調達が急務といった課題もあるという。
槐島さんは「大会はとても盛り上がりました。今後もインドネシアでの普及に力を尽くしたい」と笑顔で心境を語った。(山本康行)