新研修センター開設 技能実習生増加に対応 JIAEC 西ジャワ州デポック
日本・インドネシア経済協力事業協会(JIAEC)は11日、西ジャワ州デポックにある研修センターの竣工式を行った。研修センターでは、日本に派遣される技能実習生に対して日本語教育などが行われる。JIAECは研修センターの開設で、年々増加する技能実習生数に対応する。
研修センターは地上4階、地下1階で、技能実習生約500人の研修ができる。JIAECの研修センターは、ジャカルタとスラバヤ、ジョクジャカルタにあったが、年々増加する技能実習生で手狭になったジャカルタの研修センターをデポックの研修センターに移行した。
技能実習生は、午前4時の起床から午後10時の就寝まで、1日約7時間の日本語授業を受け、日本の生活習慣や規律を学ぶ。同研修センターでは、3月22日から技能実習生を受け入れており、すでに日本に派遣された技能実習生もいる。
竣工式でJIAECの柴田雅代理事長は「日イの関係を深めていける人材の育成拠点として、大いに活用していきたい」と意気込みを語った。
インドネシアからの技能実習生派遣数は、2013年には約500人だったが、14年は約800人、15年は約1300人になる予定で増加が著しい。日本の景気回復などを受けて、自動車関連会社や造船会社などから技能実習生の引き合いが増えている。
さらに日本政府は今年4月から、一定の条件を満たせば1度だけだった技能実習としての入国を2度認める5年間の時限立法を制定。今後もさらに日本に派遣される技能実習生数が増えると予想されている。JIAECの滝野昌彦さんは「今後千人を割りこむことはないだろう」と話す。
JIAECは、ジャワ島内の職業訓練高校(SMK)200校と提携。高校で専門的知識・技能を身につけた若者に、国内で4カ月半、日本で1カ月の日本語教育などを行って、水産、農業、建築などの日本企業に技能実習生を派遣している。これまでに約2万人の技能実習生を派遣した実績がある。
竣工式には、JIAECの柴田理事長、技能実習生を送り出すジャパン・インドネシア・エコノミック・センターのワッジュ・ジュリアルソ社長、国際協力機構(JICA)民間連携事業部の田中寧部長、労働移住省訓練・生産性開発総局のカイラル・アンワール総局長、デポック市のハジ・ムハンマド・イドリス副市長らが出席した。(藤本迅、写真も)