雪の北海道へ初の乗り入れ 年末年始、ガルーダとJTB
国営ガルーダ航空は、スカルノハッタ国際空港と北海道・新千歳空港を結ぶチャーター便を年末年始に運航する。JTBがガルーダの機体を貸し切り、12月29日に出発、4泊6日で1月3日にジャカルタに戻る。ジャカルタから新千歳空港への乗り入れは初めて。
チャーター便は、インドネシアからのパッケージツアー客用を中心としたもので、インドネシア人の観光客誘致を図る北海道がJTBへ情報を提供し、JTBがガルーダ航空にチャーター便を要請した。
「インドネシア人に体験してもらいたいのは雪。北海道の観光の第一歩、入り口として期待している」。北海道運輸局国際観光課の笹野康幸・国際第一係長はこう話した。主に富裕層をターゲットにし、札幌に到着後は温泉かスキーの2ルートから一つ選ぶ。雪景色を楽しむ一方、食事は毎回、新鮮な魚介類を味わう。
北海道のインドネシア人への調査では、ショッピングをしたいという要望も強かったため、年始に発売される福袋などをショッピングモールで購入する時間も盛り込んだ。
このツアーは最小で25人、最大で約240人の客を募る。北海道旅行パッケージの基本料金は1890ドル。燃料サーチャージなどは別料金。JTBは11月末までに7〜8割の集客を予定している。
日本政府は観光客を増やすため、6月にインドネシア人に対するビザ緩和の方針を決めた。緩和の実施は来年になる見通しだが、JTBインドネシアの営業部長・根田健一氏は、ビザ緩和の効果で今後のインドネシア人観光客の増加を予想する。観光地など業界にも期待が高まっている。
これまで、スカルノハッタ空港からは、羽田空港などを経由して北海道に行く経路しかなかった。
ガルーダ航空によると、今後の北海道の人気が高まれば、ジャカルター新千歳間に定期便運行の可能性もあるという。(山本康行、写真も)