海外で初の選抜総選挙 メロディーが1位 JKT48
アイドルグループJKT48の6枚目シングルCD(5月末発売)を歌うメンバー16人をファン投票で決める「選抜総選挙」の開票が26日、南ジャカルタの民放テレビ局ANTVスタジオで生放送で発表された。キャプテンのメロディー・ヌランダニ・ラクサニさんが得票数1万4541票で1位に輝いた。AKBグループの海外での選抜総選挙は初めて。 メロディーさんは「1位の責任は重いがJKT48の存在を広めるために全力を尽くしたい」とまっすぐ前を見つめて答えた。JKT1期生で発足からシングル曲のセンターを務め、昨年12月には同グループのキャプテンを任されるなど「JKTの顔」として走り続けてきた。「岡山県フルーツ大使」もつとめる。2位のジェシカ・フェランダさん(得票数1万3285票)に1千票以上の差をつけた。
3枚目のシングルCD「恋するフォーチュンクッキー」でセンターを務めた唯一の日本人メンバーである仲川遥香(はるか)さんは3位に入った。「遥香、頑張って」。生放送中、観覧席からの声援に、胸に手を当て神妙な面持ちで発表を待つ仲川さんの表情が笑顔になった。仲川さんは先月1回目の中間発表で2位、2回目で14位になったが、一気に3位まで順位を上げた。「インドネシアに来て不安もあったが、ファンやメンバー、スタッフにたくさんのことを学び、支えられてきた。皆さんは私にとって家族です。これからもインドネシアで活動し続けたい」とインドネシア語で感謝を述べ、満面の笑みを見せた。
海外初となったJKT選抜総選挙には、先月5日発売のシングルCD「フライングゲット(アルファグループ限定盤)」やインターネットからの同曲のダウンロード、劇場公演を鑑賞して入手する投票権が必要。同日から今月22日までのファン投票は計17万9164票になった。チームJから19人、チームK?から16人ら計71人が立候補した。
JKT48は日本の秋葉原などで活動しているアイドルグループAKB48の姉妹グループとして2011年に誕生した。JKT48の選抜総選挙はAKBグループが毎年開いている選抜総選挙のインドネシア版。投票権付きのCDを購入するなどして投票権を得るのはAKB選抜総選挙と同じだ。JKT48のインドネシア人ファンはお気に入りのメンバーを、選抜メンバー16人に入れるため奔走した。西ジャワ州ブカシ県出身のアルディーさん(27)はJKT48発足後は、何度も南ジャカルタの専用劇場に足を運んでいる。アルディーさんは「AKB選抜総選挙と比べても何も変わりがない。メンバーへの日ごろの応援が目に見える形で届くところがいい」と話し、CDを買って投票するシステムが浸透してきていることも強調した。3票分の投票権が付いているCDを計200枚買ったという。
JKT48は専用劇場の公演だけでなく、ジャカルタジャパン祭りやさくら祭りなど日イの交流イベント、大手通信会社インドサットや大塚製薬のポカリスエットのCMなどでも幅広く活動し、インドネシア国内での認知度を高めてきた。最近はチームJの野澤玲奈さんがAKB48への移籍、AKB48から近野莉菜さんのJKT48への移籍が決まった。(山本康行・アリョ)