プルイット公園が完成 市民の憩いの場に 北ジャカルタ 大洪水と立ち退きの跡地  (2013年08月19日)

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 今年1月、大洪水に見舞われた北ジャカルタ・プルイット貯水池の西側に、プルイット・ワドゥック(貯水池)公園が完成した。ジャカルタ特別州は独立記念日の17日、開所式を開催。ジョコウィ知事らが出席し、700世帯の違法住宅の強制撤去後に整備した公園を「新しい市民の憩いの場」として紹介した。
 公園は大型ショッピングモール「プルイット・ビレッジ」の東側に完成した。高級住宅地に隣接するが、調整池の対岸に残されたままのバラック小屋も遠くに見える。
 公園内は敷石が敷かれ、さまざまな種類の樹木が植えられた。貯水池を背にイベント用のステージも設置され、17日には独立記念日のイベントやレバラン(断食月明け大祭)後の企業の集会などが開かれた。
 「今日は息子家族や孫と一緒に来た」と話すのはプルタミナ社員のナングルスさん(66)。公園中心部に設置された高さ約3メートルのオブジェの前で孫と記念撮影をしていた。「ジョコウィ知事が造った公園ということで、興味があった。見た目はきれいだけど、貯水池との境にごみはまだたくさんある」
 大洪水から住民の立ち退きに至る一連の貯水池問題はメディアを騒がせてきた。ナングルスさんは「立ち退いた人々の今後の生活も気になっている」と語った。
 公園や貯水池沿いの通路はまだ工事中だ。巨大な重機が急ピッチで整地を進めている。対岸の貯水池東側の密集地に住むサルファジンさん(42)は「ごみに囲まれているより、公園ができた方がいい」と前向きだ。
 1月の大洪水時は、ジャカルタ各地から流れ着いた大量のごみが貯水池から溢れ、2千人が暮らす集落は高さ4メートルほどの汚水とともに埋もれた。立ち退きを強いられる不安はあるが、今より良い環境の場所へ移転できるかもしれないとの期待もある。
 露天商のアクロンさん(43)は「公園の敷地にいた住民のように、私たちも徐々に追い出されるだろう」と話す。日収は10万ルピア。4人の子どもと妻を養っている。「今でさえ生活が厳しい。立ち退きさせられたら、生活がどうなるか不安だ。ジョコウィ知事が生活を保証してくれるとは思えない」と話した。(山本康行、写真も)

市民でにぎわうプルイット公園=18日
市民でにぎわうプルイット公園=18日
自転車に乗り、公園内で遊ぶ子どもたち
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