国産無人機量産へ 国境警備などに使用
インドネシア政府は、国産無人偵察機の量産を今年中にも開始する。空軍が運用するが、当面は非武装とし、周辺海域の警備や火山活動、違法伐採などの監視に用いる。米国国営放送局ボイス・オブ・アメリカが報じた。
2004年から複数の政府機関などが参加し、開発計画を進めていた。設計、製造ともに純国産となる。有人機と違い、低コストで運用できる利点に着目。多数の国との国境を接する島嶼国で、違法漁業や不法入国などの監視、遭難事案などで捜索活動に使うことを想定している。国軍は長期的にはミサイルや爆弾などの兵器を搭載することも検討している。
無給油で1日以上飛行可能で、衛星通信を使うため、数千キロ離れた場所からでも操縦が可能な米国の無人機に比べれば性能は低い。インドネシア機では、地上の指揮所からの行動半径は73キロ。最大飛行時間は4時間という。
無人機は米国やイスラエルが先駆的に導入し、偵察だけでなく対地攻撃などにも使用している。日本をはじめ、中国や韓国、シンガポールで配備計画が進んでいる。