コバルトブルーの隠れビーチ バリ島東海岸パダンバイ 溶岩の岩場に白砂

 お隣のロンボク島へ行くフェリーやスピードボートの発着点として知られるバリ島東海岸のパダンバイ。これまで訪れたのは港を利用するためだったが、今回はそこから北東へ車で数分の、ブルーラグーンと名付けられた小さなビーチに行ってみた。
 駐車場から急な階段を下りて行くと、ヤシの木の間からその名の通り真っ青な海が見えた。階段の先は素朴な簡単な食事を出すワルンの入り口。目の前は長さ150メートルほどの、両脇を黒い溶岩の岩場で挟まれたビーチだ。火山性の黒い砂がほとんどの東海岸では珍しい白い砂がもたらすコバルトブルーの海と、ごつごつした岩にぶち当たって舞い上がる水しぶきが絵のような光景を作っている。
 すぐ沖では、シュノーケリング客を乗せた釣り船が入れ代わり立ち代わり停泊して客を降ろしていた。岸から泳いで行けそうだったのでワルンで水着に着替えてビーチに出たが、打ち寄せる波には思いのほか勢いがあり、膝下にかぶっただけでひっくり返ってしまった。停泊中の船もかなり揺れている。
 「もう少し待てば穏やかになる。そしたらサンゴや魚をたくさん見ることができる。透明度も高いよ」とワルンの人が船の方を指差して言った。デイベッドに寝そべって待ったが、波は一向に収まらず、結局、景色とビールを楽しんで終わった。
 カリスマダイブ社ダイビングストラクターの内藤伸治さんによると、お勧めの時間帯は朝か夕方。「比較的浅いところできれいなサンゴが見られるのと、入り江の中なら流されることもないので初心者でも安心してシュノーケリングを楽しめる。古くから有名な場所だが日本人はあまり見かけない」と話した。
 ブルーラグーンにはワルンが2軒ある。デイベッドの利用はどちらも5万ルピア、シュノーケル用具も5万ルピアで貸し出している。シャワーはないのでそのまま服を着て帰ることになるが、不思議と不快感はなかった。
 ングラライ空港から車で1時間半で行けるパダンバイはバリ南部にもっとも近い美しい海とされ、気軽に行けるのが魅力だ。(北井香織、写真も)

Blue Lagoon Beach
住所 Padangbai, Manggis, Kabupaten
Karangasem, Bali

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