共に知名度高くNU出身 「親日派」副知事候補も共通 東ジャワ州知事選 (2018年03月12日)

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 統一地方首長選の一環で、6月に投開票を迎える東ジャワ州知事選。国内最大のイスラム団体ナフダトゥール・ウラマ(NU)の本拠地である同州では、2人の「NU出身」知事候補と2人の「親日派」副知事候補がそれぞれペアを組み、接戦を繰り広げている。注目州の情勢を追った。

 州知事の座を争うのは、州副知事として2期目を務めるサイフラ・ユスフ(通称グス・イプル)氏(53)と前社会相のコフィファ・インダル・パラワンサ氏(52)。サイフラ氏はNUの青年団アンソールの元代表で、プサントレン(イスラム寄宿学校)を中心に支持が厚い。一方のコフィファ氏はNUの女性組織ムスリマットの現代表を務め、同州知事選には2008、13年に続く3度目の挑戦となる。
 民間調査機関クダイコピが2月に実施した有権者調査によると、サイフラ、コフィファ両氏の知名度は共に90%以上と圧倒的。支持率はサイフラ組が54%でコフィファ組(46%)をややリード。サイフラ組は、NUを支持基盤とするイスラム政党・民族覚醒党(PKB)と闘争民主党(PDIP)の同州2大政党の支持を得ている。
 両候補者には共通点が目立つ。コフィファ陣営の選挙対策本部で法務を担当するハディ・ムルヨ・ウトモ氏(30)も「どちらが勝ってもNUの知事ということになる。知名度や影響力でも、2人は確かに似通っている」と指摘。市場や村々を練り歩き市民に訴える戦法も大きく違わない。

■日本との接点
 副知事候補者にも意外な共通点があった。土壇場でサイフラ氏と組むことが決まった故スカルノ初代大統領の孫、プティ・グントゥール・スカルノ氏(46)は国会議員(PDIP会派)の傍ら、国士舘大学の政治学研究科で客員教授を務め、日本の政治家とも交流を持つ「親日派」。1月上旬も、日本旅行から戻ったその足で、叔母にあたるメガワティ元大統領(PDIP党首)宅に直行、出馬打診を受けた。
 もう1人の「親日派」は、コフィファ氏と組むエミル・ダルダック氏(33)。立命館アジア太平洋大学(APU、別府市)の修士・博士課程で学び、31歳の若さで同州トレンガレック県知事に当選した。妻は女優のアルミ・バフシンさんで、自身も歌手活動をしていたエミル氏は日イ友好を目的にした「さくら祭り」への出演歴も。東ジャワを中心に今も日本社会や日系企業と接点を持つ。
 選挙戦ではプティ氏は主婦層や女性に、エミル氏はソーシャルメディアを使う若い世代に主にアピールする。クダイコピの調査では、西ジャワ州を拠点に議員活動するプティ氏の東ジャワ州での知名度は29%とエミル氏(49%)に劣る。
 そこで地元スラバヤ市で圧倒的人気を誇るリスマ市長(PDIP所属)がサポートを買って出た。4日も、同市内のモールで開かれた、市の小規模ビジネス支援事業の開始式に市長とプティ氏が同行。リスマ市長に握手を求め群がる市民らに、市長は「彼女が副知事候補のプティさんです」と紹介して回った。
 リスマ氏を支持する女性は多いが市民は慎重だ。同事業に参加する人形売りのティティン・ワフユニンさん(46)は「リスマ市長は支持するけど、コフィファ氏の印象も良い。プティ氏を知ったばかりだし、まだ決められない」と話した。(木村綾)

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