内務省職員10人が負傷 知事選 落選候補支持者暴徒化で

 パプア州のトリカラ、ヤペン、インタン・ジャヤ、プンチャック・ジャヤ、ジャヤプラの5県で2月に行われた県知事選で、開票結果に異議を唱える落選候補支持者ら約30人が11日、中央ジャカルタ区ガンビルの内務省内で暴徒化した。ガラスや植木鉢、職員の車などを破壊し、少なくとも職員10人にけがを負わせた。うち1人はナイフを所持していたという。地元メディアが報じた。
 警察は暴徒化した支持者15人を拘束し、うち11人を傷害罪などで容疑者認定した。残り4人の取り調べも続ける。
 調べでは、暴徒化したのは、2月のトリカラ県知事選で落選した元知事のジョン・タボ、バルナバス・ウェヤ組の支持者。11日朝、内務省前でデモを行い、5県の知事選の集計経過・結果を調査する特別チーム設置を訴えた。
 その後、チャフヨ・クモロ内務相との面会を希望し、担当者2人との面会が決まったが、約5時間待っても会えなかったため、「大臣も今すぐ降りて(面会に)来るべきだ」などと叫び暴徒化し始めたという。
 事件から一夜明けた12日、同内務相は「暴徒化したことは残念だが、思いは受け取った」と述べ、知事選の最終結果を正式に通達する考えを示した。
 トリカラ県知事選をめぐり、ジョン、バルナバス組は落選直後の2月、当選した現職候補のウスマン・ワニンボ、ダヌス・ワニンボ組が得票数を不正に操作したとして憲法裁に提訴。5月に再選挙が行われた。
 現職のウスマン、ダヌス組は再選挙でも他候補を圧倒し、7月、憲法裁から当選を認定され、10月中に知事に正式就任する予定。
 知事選をめぐる混乱の長期化について、総選挙委員会(KPU)は「憲法裁の判断に従う」としながらも、「族長の指示で票をまとめ、投票用紙を木箱に詰めて投票するパプア、西パプア州独特の投票方法は再考する必要がある」との見解を示した。(中島昭浩)

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