小政党候補  門前払い 大統領選法案可決 与党足並みそろえる

 2019年大統領選の候補者を絞り込む規定が柱の大統領選挙法などの改正案は20日深夜、国会本会議で、国民信託党(PAN)を除く与党6党の賛成多数で可決した。ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領の再選に向けて連立与党が足並みをそろえ、小政党による対抗馬擁立を阻んだ形だ。

 可決された法案は、政党連合が大統領候補を擁立する要件を、現行制度と同じ、国会の議席占有率20%以上か総選挙の得票率25%以上に維持した。近く、ジョコウィ大統領が署名して改正法が成立する見通し。
 採決では、議席占有率の規定をなくし、候補を擁立しやすくする案を支持していたPANと野党のグリンドラ、福祉正義(PKS)両党、民主党が退席した。
 現在、国会に議席を持つ10政党はいずれも議席占有率が20%未満。第1党のPDIPでも議席占有率19.4%、得票率18.95%で単独では候補を擁立できず、要件を満たすため連立を組むことになる。
 一方、大統領選への再出馬に意欲を示しているプラボウォ・スビアント氏率いるグリンドラ党と福祉正義党(PKS)の野党2党は、前回14年の大統領選で組んだゴルカル党やPANなどを取り込み、与党候補の対抗馬擁立を目指す。
 法案可決に対し、グリンドラ党のファドリ・ゾン国会副議長は、憲法裁判所に同法案の違憲審査を請求する考えを明らかにしている。
 19年は初めて大統領選と総選挙が同時開催される。国会本会議では総選挙法の改正案が合わせて可決された。比例代表での議席配分方法は、PANや野党が反対した、大政党に有利な方式が採用された。
 改正案はまた、国会議員総選挙で政党が議席を得るには、政党の得票率が4%以上なくてはいけないとの規定を設け、政党の乱立を防いだ。(木村綾)

政治 の最新記事

関連記事

本日の紙面

JJC

人気連載

天皇皇后両陛下インドネシアご訪問NEW

ぶらり  インドネシアNEW

有料版PDFNEW

「探訪」

トップ インタビュー

モナスにそよぐ風

今日は心の日曜日

インドネシア人記者の目

HALO-HALOフィリピン

別刷り特集

忘れ得ぬ人々

スナン・スナン

お知らせ

JJC理事会

修郎先生の事件簿

これで納得税務相談

不思議インドネシア

おすすめ観光情報

為替経済Weekly