レバラン一斉に祝う ムスリム2億人が集団礼拝

 レバラン(断食月明け大祭=イドゥル・フィトリ)を迎えた25日朝、インドネシア各地で集団礼拝が行われた。1カ月のラマダン(断食月)を終え、2億人を超えるムスリムが共に祝うとともに「モホン・マアフ・ラヒール・ダン・バティン(心より、過ちをおわびします)」と家族や親類、知人らとあいさつを交わした。
 宗教省は24日、25日にレバランを迎えると発表。朝方まで祈りの声が響くなど、にぎわいを見せた。一夜明けた25日午前7時ごろには、モスクや広場などに集まったムスリムが、レバラン最初の祈りをささげた。
 北ジャカルタ区スンダ・クラパ港では午前6時ごろから、ペチ(縁なしの帽子)やヒジャブ(スカーフ)をかぶり、礼拝服に身を包んだ家族連れのムスリムたちが集まり始めた。中には小船に乗って、港まで訪れる人もいた。
 停泊している船の目の前、手前は男性、後ろに女性が並び、コンクリートの岸壁上に新聞紙を置き、その上に礼拝用のマットを敷いて座る。集団礼拝では、船が並ぶ海に向かって一斉に祈った。
 港に集まったムスリムたちによると、モスクに入りきれず外で祈るムスリムがいる一方で、コーランと並び重視されるハディース(預言者ムハンマドの言行録)に、レバランの際はより多くの人が集まることができる広い場所で、集団礼拝をして盛大に祝うことを勧める一節があることから、広場など外を選んで祈るムスリムもいるという。
 港まで家族と一緒に自宅から徒歩で来たルスディさん(50)。昨年のレバラン時は、南スラウェシ州マカッサルに里帰りしていたため訪れなかったが、ほぼ毎年、この港で祈りをささげるという。「近くにモスクもあるけれど、ここでみんなと一緒に祈りをささげることは伝統なんだ。友人らと顔も合わせられるからね」と話すルスディさん。
 「大勢のムスリムたちとレバランを迎えることができて良かった。平和と幸せな気持ちでいっぱい」と語った。午後から家族でジャカルタを観光して楽しむという。(毛利春香、写真も)

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