バイクで一路古里へ レバラン帰省 一家16人の大所帯も

 レバラン(断食月明け大祭)帰省で道路やバス停、駅、空港が混雑する22日、大きな荷物をバイクにくくり付け、1台のバイクに家族みんなでまたがり故郷へ向かう人々の姿が道路で見られた。

 ジャカルタ特別州内から西ジャワ州や中部ジャワ州へと向かう道につながる東ジャカルタ・ジャティヌガラ。22日午後3時ごろ、道路脇で休憩していたパンコスさん(40)は妻と息子を連れ、バイクで帰省する途中だった。
 30歳の時からバンテン州タンゲラン市に住み、清掃員の仕事をするパンコスさん。目指す目的地は同市から約250キロ離れた西ジャワ州チルボン。両親が住んでおり、レバランには毎年帰省するという。
 タンゲラン市の自宅を出発したのは午後1時ごろ。チルボンには午後6時ごろに到着予定という。燃料費など旅費は約5万ルピアを用意した。
 昼すぎに出発した理由をパンコスさんは「これまでは涼しい夜に出ることが多かった。昨年は息子が眠たそうで疲れていたから、ことしは昼から出たよ」と話した。
 プアサ(断食)中だが、長旅は疲れるということで出発前にタンゲラン市内でカレーを食べてきた。「ブカ・プアサ(1日の断食明け)の時間までには到着してみんなでご飯を食べたい」と話し、約8キロの荷物と息子を真ん中、最後部に妻を乗せて走っていった。
 南ジャカルタ・チランダックでごみ収集の仕事をするワルニンさん(56)一行は、西ジャワ州カラワン県のレンガスデンクロックへ帰る途中、東ジャカルタ・ジャティヌガラで休憩を取っていた。
 一行は、弟2人の家族と合わせて総勢16人の大所帯。バイクを改造した三輪トラック3台に4人ずつ、バイク2台に2人ずつ乗り、約80キロ離れた故郷を目指す。
 三輪トラックの1台を運転するワルニンさんの隣に乗るのは、一行最年少の息子アルマット・ジュネリンさん(13)で、「途中の休憩でみんなと遊ぶのが楽しい」と話した。
 バンテン州タンゲラン市から約310キロ離れた中部ジャワ州ブルブスまで、バイクで帰るという親子3人もいた。
 「涼しい夕方に出発するつもりだったが、太陽があまり出ていなかったから、(夕方前に)出発してきたよ」と話すのは父親のニコさん(28)。
 12時間の長旅を予定している一家。娘のディタさん(5)が一緒のため、妻のスリさん(30)は「娘がまだ小さいから休憩をたくさん取るわ」と話す。
 途中、モスクやレバラン帰省の時期に合わせて仮設されるポスコ・ムディックという休憩所で仮眠を取るという。(上村夏美、写真も)

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