渋滞対策に供用開始 ブルブス〜グリンシン高速 来月4日まで
ジャワ島横断高速道路(トール・トランス・ジャワ)の中部ジャワ州東ブルブス料金所〜同州バタン県グリンシン間(約110キロ)が19日午後から、レバラン(断食月明け大祭)のムディック(帰省)客が利用できるよう供用を開始した。同区間は建設中だが、7月4日まで通行できる。地元警察らが交通整理に当たるほか、緊急時に備え臨時のガソリンスタンドなども設置する。
昨年、約27キロの大渋滞が発生し、多くの車が数十時間にわたり立ち往生した東ブルブス料金所から、さらに東へ進む高速道を通行できるようにしたことで、渋滞緩和につなげる。同区間の高速道からの出口は11カ所あり、ジャワ島北岸道路(パントゥラ)などへ抜けることができる。
中部ジャワ州警は千人を超える警備隊のほか、パトカーも5キロ置きに計20台配備するなど、交通整理を徹底する。また、舗装が終わっていない道路も多く、時速40キロを超えないスピードで通行するよう呼びかけている。
グリンシンまで東ブルブスからは約3時間、ジャカルタ特別州からは6〜7時間ほどで通行できるという。
またバサルナス(国家救命隊)も交通事故が発生しやすいと見られる4カ所周辺で待機。すぐに駆けつけられるよう万全の態勢を整えているという。
一方、国営石油ガス・プルタミナは、休憩エリアなどに給油できる燃料タンクを設置し、帰省ラッシュの間のみ一時的にガソリンを販売する。渋滞で動けなくなった車にも対応できるよう、オートバイでの配達も実施する。同社は、燃料はあくまで緊急事に備えて準備しているため、利用者は満タンに給油してから高速道に入るよう説明している。
東ブルブス料金所の通行量は通常、1日1万7千台ほどだが、19日時点ですでに2万6千台が通行。今後も増加すると見られている。(毛利春香)