【スナン・スナン】本格フィリピンスイーツ 食を通して文化理解を fXスディルマン

 中央ジャカルタ・スナヤンのモールfXスディルマンにあるJKT48の専用劇場からエスカレーターを下ると、フィリピン料理店「カフェ・デ・マニラ」の看板が見えた。インドネシアでは珍しいフィリピン料理店に魅かれ、訪ねてみた。

 「インドネシアの友人がベトナムやタイ、マレーシアの料理は知っていてもフィリピンの料理は知らなかったという。『じゃあ、私が教えよう』と思った」と笑いながら話すのは同店のフィリピン人オーナーのアベリン・サンチャゴさん。22年前に来イし、現在は不動産開発大手シナールマス・ランドで管理職を務めながら、2006年から南ジャカルタでマフィンの小売店やレストランを経営してきた。
 メニューで目を引くのは日本でも知名度が高いフィリピン・スイーツの代表格「ハロハロ」(4万3290ルピア)。フィリピン語で「ごちゃまぜ」を意味する。アイスクリームやゼリー、コーンフレーク、小豆などが入ったかき氷をスプーンで混ぜ合わせながら食べる。本場そのままのボリューム満点の一品だ。
 バナナを揚げた「ピサン・ゴレン」とバナナ春巻き「トゥロン」のバナナ菓子も存在感を放つ。ピサン・ゴレンは厚い衣に覆われたバナナにチョコレートソースをたっぷりかけていただく、これまたボリュームのある一品。トゥロンは薄い衣のサクサクとした食感とバナナの上品な甘みが楽しめる。
 口直しにコーヒーを頼むと、南ジャカルタにある同店工房で作られた特製のクッキーが付いてくる。チョコチップ、アーモンド、レーズンの3種があり、カリカリとした食感とスッキリとした甘みが癖になる。
 サンチャゴさん自身、インドネシアではフィリピン料理店を見かけないという。「資産家のフィリピン人も、需要を見込めず(フィリピン料理の)レストランを開かない」と話す。この店を始めたのは「食べることは文化を理解する方法の一つ」だからという。店の客層はインドネシア人が9割、フィリピン人が1割といい、「海外旅行を楽しむインドネシア人が年々増えているけれど、多くは日本やタイへ行く。隣国フィリピンを訪れる人はまだまだ少なく、食を通してフィリピン文化に接し、興味を持ってもらいたい」と話す。(大野航太郎、写真も)

◇cafe de manila
住所 fX Sudirman, 2st Floor, Jalan Sudirman
No.25 Gelora, Central Jakarta 
☎ 0812.8534.1924
営業 午前10時〜午後10時

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