【じゃらんじゃらん】鳥を見よう ジャカルタに222種 バードウオッチング ムアラ・アンケは宝庫 (2017年01月27日)

Share (facebook)
このエントリーをはてなブックマークに追加 LINEで送る

 「222種」。この数は2009年から現在までにジャカルタ特別州内で生息が確認された鳥の種類だ。パプア州に生息する極楽鳥(フウチョウ)などインドネシア各地には色鮮やかで希少な美しい鳥が存在し、世界のバードウオッチャーが訪れる有数の場所の一つ。だが、都市開発が進むジャカルタにも鳥は多く、バードウオッチングを楽しめる。

 「ジャカルタでも、鳥たちはどこにでも、たくさんいますよ」。こう教えてくれたのはボアス・エマニュエルさん(25)。2008年にジャカルタでバードウオッチングを楽しむ人たちが集まる「ジャカルタ・バーダー」を立ち上げた。ボアスさんは自ら鳥の調査に行くだけでなく、米国やシンガポール、オーストラリア、マレーシアなど海外から訪れるバードウオッチャーのために、ツアーも実施している。
 ボアスさんによると、ジャカルタで実際にバードウオッチングで見られるのは100種類ほど。発見が難しいものや、発見された後に知らないうちに生息地を変え、いなくなってしまう種も多いからだ。
 同州内でバードウオッチングに最適なスポットは、北ジャカルタのムアラ・アンケ(ジャカルタ漁港)や中央ジャカルタのモナス(独立記念塔)広場、南ジャカルタのラグナン動物園で、時間帯は暑さが厳しくなる前の午前中がベストだという。
 ジャカルタ湾などには、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストに指定されている種もいる。ソデグロムクドリやシロハラグンカンドリは絶滅寸前種。シロトキコウは絶滅危惧種に属する。
 海外のバードウオッチャーに人気なのは絶滅危惧種(危急種)に指定されているジャワバンケンや、ヤイロチョウ。ヤイロチョウはここ数年、発見の記録がなく、いなくなってしまった可能性も高いという。一方、青い羽が鮮やかなカンムリオウチュウなど、プラウスリブで見られる鳥もまた、異なるという。
 なかなか発見できないめずらしい鳥は、クロトウゾクカモメやコシジロアジサシなどのジャカルタ湾までやってくる渡り鳥で、これまでに数回しか発見記録がない。
 特にカモメ科の一種のコシジロアジサシは、サハリンやカムチャツカなどのロシア極東から米アラスカ西部にかけて繁殖しており、越冬地としてジャカルタまでやってくる。

■増えるウオッチャー

 ボアスさんは「当時、鳥を観察すると言えば、生物学を学ぶ大学生や専門科がほとんどだった。地元や海外のバードウオッチャー仲間を増やしたいと思っていた」と話す。またジャワ島では元々美しい鳥を飼う習慣があるが、野生の鳥を見に行くことはしない。ところが現在では、インドネシアにはジャカルタだけでなく、全土を対象としたバード・ウオッチングの団体「ブルン・ヌサンタラ」もあり、各地の鳥に関する情報が集まっている。
 ボアスさんは現在、ジャカルタやジャワ島の西海岸沿いなどで、海鳥の生態系について調査している。ボートを借りての長期間の調査となるため費用がかさみ、本格的に調査している人はほとんどいないという。ボアスさんは「美しい鳥を見ると、本当に見とれてしまうし、興奮する。週末に鳥を探しに出かけると、自然に触れてリフレッシュできますよ」と笑顔で話した。(毛利春香)

ムアラ・アンケでバードウオッチングを楽しむ人たち
ムアラ・アンケでバードウオッチングを楽しむ人たち
ソデグロムクドリ
ソデグロムクドリ

クロトウゾクカモメ
クロトウゾクカモメ
シロハラグンカンドリ
シロハラグンカンドリ

コシジロアジサシ
コシジロアジサシ
ジャワバンケン
ジャワバンケン

シロトキコウ
シロトキコウ
ジャカルタ湾からボートで移動し、撮影することも
ジャカルタ湾からボートで移動し、撮影することも

西ジャワ州とバンテン州にまたがるグヌン・ハリムン・サラク国立公園での観察の様子=いずれもジャカルタ・バーダー提供
西ジャワ州とバンテン州にまたがるグヌン・ハリムン・サラク国立公園での観察の様子=いずれもジャカルタ・バーダー提供

このカテゴリの最新記事

本日のニュース一覧