前年比2.2倍の3500万人 国産上位5作は3倍増 昨年の劇場映画観客動員数
国内劇場映画の総観客動員数は2016年、前年比約2.2倍の約3500万人に急増し、特に国産映画上位5作の合計観客数は同約3倍の1780万人へ拡大した。経済紙コンタンが7日、報じた。
インドネシア映画産業協会(APFI)のオディ・ムルヤ・ヒダヤット会長によると、チケット代の平均額を2万5千ルピアとすると、総観客数3500万人分は8750億ルピアとなる計算だ。
オディ会長は、「国産映画はコメディーや小説を原作にした作品が依然として人気だ」と強調。動員数急増の理由は「脚本の個性が強くなり、観客にインスピレーションを与えるような作品が多く制作されたため」と説明した。
好調さは17年も持続される見通しで、観客動員数は16年比5割増を見込んでいるという。
APFIによると、国産映画1本当たりの平均制作費は40億〜200億ルピア。ビジネスとしての見通しも明るく、制作費40億ルピアなら観客動員数25万人、同200億ルピアなら同150万人以上があれば利益を確保できるといわれている。
また、インドネシア映画プロデューサー協会(Aprofi)は、外国からの映画産業への投資を全面開放した政府の施策を歓迎。同協会のファウザン・ジドニ会長は「制作や配給、展示会などに好影響を与えている」と評価した。
政府は16年から、国産映画の上映比率を連続6カ月間で最低60%まで引き上げ、国産映画の成長促進を図っている。(中島昭浩)