【じゃらんじゃらん】チンタに何が? ボロブドゥールを望むスポット 中部ジャワ州マグラン県 グレジャ・アヤム (2016年11月25日)

Share (facebook)
このエントリーをはてなブックマークに追加 LINEで送る

 19、20の両日にジョクジャカルタ特別州で開かれたジョクジャカルタ世界遺産ウオークで、地元の大学生、エマさん(20)に出会った。「近くで日本人が知らない観光地知らない?」と尋ねると「ことし、ボロブドゥール近辺で盛り上がった恋愛スポットがある」という答えが返ってきた。 

 中部ジャワ州マグラン県にあるボロブドゥール寺院から車で西に1時間行くと、にわとりの形に似た「鶏の教会」という意味の建物「グレジャ・アヤム」がある。
 ことし4月に公開された映画「チンタに何があったのか?2」のロケ地の一つとして、注目された場所だ。この映画は2002年に公開された同名の「チンタに何があったのか?(邦題・ビューティフル・デイズ)」の続編で、10年以上前に交際していた元恋人同士が再会し、復縁し結婚に至るというストーリー。映画の中で、2人が歩く形でさまざまな観光地が登場した。グレジャ・アヤムはその一つだ。

■休日には千人も
 元々は住居だったが、約25年前にムスリムや仏教徒、クリスチャンなどさまざまな宗教の人が集まり、祈ることができるスポットとして建設が始まったという。しかし、建設費が調達できず未完成のまま00年に計画は中止。以後は放置され、壁のペンキがはがれ落ち、落書きが目立つ有様だったという。
 それが映画の影響で、5月からレバラン(断食月明け大祭)の7月にかけて、休日は多い日は2千人近い観光客が押し寄せたという。現在はピークを過ぎたが、それでも休日は千人近く、平日でも300〜500人が訪れるという。周辺には飲み物や軽食を販売する店もある。
 営業時間は午前5時〜午後5時半。チケット代は1人1万5千ルピア。
 グレジャ・アヤムの近くには観光客向けの新しい看板があり、12台ほど停車できるスペースがある。車を停めて、急な坂道を150メートルほど歩くと、異様な建物が出現する。
 グレジャ・アヤムの前では15人ほどの観光客がそれぞれ写真を撮っていた。
 中に入ると、幅約15メートル、奥行き約30メートルもの空間がある。礼拝スペースになっていたのだろうか、椅子や机が置かれている。
 薄暗く、湿っぽい空間には小さな窓から光が差し込んでいる。天井には十字をかたどったような窓がある。装飾品なども整えられているが、ここにも無数の落書きの跡があった。
 地下には、石作りの小さい部屋が現存しており、ベッドのある部屋もある。かつて人が生活していたことを伺わせる、廃虚のようなスペースだ。
 屋上の展望スペースに行こうとすると係員のエレさんに呼び止められた。「展望スペースは狭いから人数制限があるのよ。少し待ちなさい」と言う。
 5分後、団体客が降りて来る。「もう登っていいわよ」と急かされ階段を上って行くと、3メートル四方程度の屋上に出た。にわとりの鶏冠に当たる部分だ。
 辺り一面に森林や田園風景が広がる。東方にはボロブドゥール寺院が天候の関係で、ややかすんで見える。
 屋上に集まっているのはいずれも20〜40代の男女でカップルや友人同士だ。風景を眺めたり、セルフィーを楽しんではしゃぐ声が響く。
 ジョクジャカルタ特別州グヌンキドゥル県に住むタントンさん(25)とリンダンさん(23)は屋上からの緑一色の風景に驚いたという。
 「空気がきれいで驚いた。街中に住んでいると忘れてしまう風景がここにはある」と話した。

■映画の場所を体験
 ブディさん(29)は婚約者のエルリンさん(29)と映画の舞台に憧れて東ジャワ州スラバヤから来た。「映画を見て、同じ場所を体験してみたいと思って来る人は多いはず。少しミステリアスな建物だけど」と笑った。ブディさんによると、有名なプランバナン寺院やボロブドゥール寺院と一緒にグレジャ・アヤムを訪ねるツアーもあるという。
 翌日、エマさんにグレジャ・アヤムを訪問したことを伝えると「ボロブドゥール周辺では有数の展望スポットだと思う。ひとりで行くのはおすすめしないけど」と笑った。(平野慧、写真も)

グレジャ・アヤムの外観
グレジャ・アヤムの外観
屋上スペースで記念撮影するタントンさん(右)とリンダンさん
屋上スペースで記念撮影するタントンさん(右)とリンダンさん

屋上スペースでセルフィーを楽しむグループ
屋上スペースでセルフィーを楽しむグループ
うっすら見えるボロブドゥール寺院
うっすら見えるボロブドゥール寺院

グレジャ・アヤムの中の空間
グレジャ・アヤムの中の空間
地下へと続く階段
地下へと続く階段

地下の部屋に不気味に残るマリア像
地下の部屋に不気味に残るマリア像

このカテゴリの最新記事

本日のニュース一覧