【スナンスナン】「お気に入りの一つ見つけて」 15日までスナヤンで展示 フュージョン・ファクトリー ノグチミエコ氏
ガラス工芸家ノグチミエコさんが主催する工房「フュージョン・ファクトリー」が、15日まで中央ジャカルタのプラザスナヤンで展示即売会を開いている。オブジェやアクセサリー約300点が並ぶ。隣接のホテル「フェアモント」でも幻想的な雰囲気の作品12点を展示。ノグチさんは「気に入ったものを見つけ手にとってほしい」と話している。
プラザスナヤンにある作品は三段飾りのひな人形、こいのぼり、かぶとなど日本の伝統をモチーフにした。金と赤の日本的な印象がインドネシア人に好評というペンダントトップ、ピアスなどアクセサリーも並ぶ。
「ゴッホやマネの絵画からインスピレーションを受けて作った」という新作はペンダントトップに黄色や青などが光り、絵画作品を見ているような作品。宇宙や空をイメージしたもの、インドネシアの島を上空から見たものなどオブジェも多数販売し、来る人が足を止めている。
同展では、西ジャワ州ボゴールの自閉症児のためのコミュニケーションセンター「インドリヤ」に通う子どもたちの作品も展示・販売している。色を塗ったりひもを通したりして、作品を作り上げた。自由に色を使ってもらうと、カラフルなガラスが出来上がる。「彼らの作品からアイデアを受けたりして、自分も得るものが大きい」とノグチさん。売り上げの一部がインドリヤの活動に寄付される。価格は15万〜100万ルピア前後。
「作品のインスピレーションはどんなところからも得ることができる」とノグチさんは言う。どこに行っても、誰と話していても、ふとした時に作品のアイデアが浮かぶという。「職業病みたいに、アンテナが常に張った状態」と笑う。ノグチさんは東京都内の美術大学を卒業後、作品作りを始め、数々の作品展で受賞した。現在は藤沢市に工房を構えている。
アーティスト・ノグチミエコの作品12点は、ホテル・フェアモントの2階、レストラン「スペクトラム」につながる廊下に展示されている。オブジェは約50センチのガラスケースの中で光を放っている。太古の海、風、火山、ろうそく、宇宙などテーマはさまざま。スペクトラム前に開設されるアートギャラリーに、ノグチさんの作品を常時出品することも予定している。
観賞は無料。(西村百合恵、写真も)
プラザスナヤン1階
住所 Jl. Asia Afrika No. 8, Daerah Khusus Ibukota Jakarta